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製造業のライン工はモノづくり好きならぴったり!正社員への道はあるの?
製造業のラインの中で働く「ライン工」は、職人的な仕事とも言える職業です。
最初は特別なスキルは何もいりませんが、徐々にノウハウを積み重ねていくことで自分なりに熟練度が増し、職人のような緻密な作業が瞬時にできるようになっていきます。
「モノづくりに興味があるけれど、どこから始めたら良いのかわからない」そんな人にはぴったりです。 また、「ライン工」は年次が上がるにつれて、思っている以上に高収入が期待できます。
若いうちに少し我慢をして仕事に没頭できれば、ほかの仕事以上に成果が得られるかもしれません。
ここでは「ライン工」の仕事紹介と、製造業正社員への道について解説していきます。
ライン工とはどんな仕事?
ライン工は、工場でライン作業を行う人員を指します。
ベルトコンベアで流れてくる製品を、各ポジションで組み立てていき、完成形を作り上げます。ライン工場というと真っ先に思い浮かぶのは自動車製造ですが、ライン方式は食品や衣料品など幅広い分野で行われています。
ライン工はラインの流れ作業の中で、一つの過程を担当します。ライン工一人ひとりの熟練度が増すほど、工場全体の生産性も高まっていきます。ラインの工程にかかわるすべてのスタッフがライン工と呼ばれており、この中には正社員・非正規社員ともに含まれます。
スタート時給は高め
ライン工は期間が区切られた契約社員からスタートする場合が多いようですが、賃金は年を追うごとに上昇していきます。もともとライン工の時給は、業種にもよりますが高額なところでは1,400~1,500円。一般的なアルバイトよりも賃金が高めのため、短期でお金を稼ぎたいという人にも人気が高い職種です。
ライン工には特別なスキルや学歴は必要とされませんが、中には大卒・大学院卒のライン工も存在しています。「一度会社勤めをしたけれど、何か違っていた」「知識だけでなくモノづくりの現場を体感してみたい」といったさまざまな理由から、あえてライン工という職業を選ぶ人もいるようです。
職人と同じ役立つ仕事
ライン工に対して「スキルが身に付かない」「ほかの職業に対して役立つ知識がない」とネガティブな意見を言う人もいますが、一つの作業に特化して行うという点から見ればまさに職人と同じです。工芸品を作成する過程でも、漆を塗る担当やこけしの顔を描く担当といった分業がなされています。
そうした仕事にたずさわる人たちに対しても、同じことが言えるでしょうか。ライン工の仕事も究めれば立派な技術となります。流れ作業の中でモノづくりの一過程を受け持つ役割だと理解していれば、間違いありません。
ライン工と製造正社員
ライン工というと多くは非正規雇用のイメージがもたれますが、正社員になれる可能性もあります。実際にライン工から正社員登用をする企業は多く、良い働き手を長く確保するためにも製造正社員として正規雇用に切り替える傾向があります。
正社員へ登用される条件
一般的には年2回ほど正社員登用試験があり、基準を満たせば正社員として採用されます。
登用される条件としては、以下のようなものが考えられます。
● 試験で所定以上の成績をとる
● 勤怠が良好であること
● 技能的に問題がないこと
● コミュニケーションが取れていること
このほか、企業によってはライン工としての勤務実績が求められる場合もあります。
ライン工であっても社員として企業の一員となって長く働くためには、作業がうまくできれば良いというわけではありません。正社員としての基本的な社会的マナーやルールを理解し、それに従う人材であることが求められます。
能力を図る登用試験で基準以上の成績を取るのはもちろんですが、企業の社員として社会に通用する常識を身に付けていることが重視されるのを忘れてはなりません。また、ライン工としての作業ミスが多すぎると、登用審査では不利になります。
段階を追って正社員登用の道も
大手企業のライン工から製造正社員に登用される例は多くあるようです。製造業界で働きたいけれど、いきなり就職試験を受けるのは難しいと考えるのであれば、ライン工から段階を追って実現する方法もあります。
正社員になればボーナスが出るようになり、休暇などの福利厚生がさらに充実します。年次ごとに昇給があり、退職金ももらえるので将来的な不安が少なくなります。
一方で年齢が若いと、正社員になった当初の給与が期間契約のライン工時代よりも下がる可能性があります。また、社員になればそれなりに責任が重くなるため、非正規雇用のように気楽な立場ではなくなります。
しかし、そうしたデメリットを差し引いても、やはり正社員という身分の安定感には大きな魅力があるのではないでしょうか。製造業が自分に向いていると感じるのであれば、生涯にわたってたずさわっていける製造正社員を目指すのがおすすめです。
ライン工は期間工とどう違うの?
ライン工と似たような使われ方をすることばに、「期間工」があります。ライン工も期間契約をして働く人が多いため、ほぼ同義とすることもありますが、厳密には違います。
ライン工は先にも説明したように、ライン上での生産に関わる人材です。ライン工の中には正社員も含まれるため、終身雇用されている人員もいます。
期間工は期限付き
それに対して期間工は、企業と期間の定めがある「有期労働契約」を結んでおり、最長2年11カ月で契約満了となります。派遣社員にも似ていますが、企業側が直接雇用している点が違っています。
業務内容としては、ライン作業を行う期間工もいますが必ずしも限定されていません。工場内のリフト作業や在庫管理など、ライン以外の仕事をしている場合もあります。
期間工の立場は雇用契約上では契約社員です。ライン工の場合は、アルバイトやパート、正社員などさまざまな契約形態があります。
期間工で契約が長期間にわたるときには、寮が提供される場合もあります。大手であれば、個室で光熱費無料という条件も珍しくありません。また、一定期間以上の契約であれば、企業の社会保険に加入することがほとんどです。
期間工から正社員にはなれる?
ライン工で正社員登用の道が開かれているのと同じく、期間工も状況次第では正社員になれる可能性があります。期間工としてまず適性を試してから、正社員を目指すといったステップアップの手段にも利用できると考えて良いでしょう。
期間が決められているのでほかに目指すものがある場合には、短期決戦でお金を貯めたいという人にも向く働き方です。大手自動車メーカーでは期間工の募集が随時あります。給料もある程度高く、手当が充実しているので、年収ベースでは400万円以上となるようです。
同じライン工でもアルバイトやパートに比べると、格段に待遇が良くなるので期間工で働く方が有利です。
ただし社会保険や福利厚生については労働期間を始め、契約内容によって違いがあるため、契約時によく確認しておく必要があります。
ライン工は頑張れば結果がついてくる
「ライン工」は誰でもできそうなイメージがあり、収入もそれほどよくないのではないかと思われていることが多いようです。しかし、実際に調べてみると学歴に関係なく働くことができ、スキルの向上に従って収入は上がるため、ほかの職種と比較しても見劣りしません。
さらに正社員登用への道が大きく開かれている会社も多数あるので、製造業に関わりたいと考えている人は大きなチャンスが期待できます。期間工の公募の際には、「未経験者歓迎」という表記も多いので、最初に期間工から始めてみれば向き不向きを知ることができます。
期間工でも寮を提供されるなどの利点があり、一般的なアルバイトよりもずっと良い条件でお金を貯められます。期間工から一歩ずつ、製造正社員への道を目指してみてはいかがでしょうか。
要約文:
製造業のラインの中で働く「ライン工」は職人的とも言える職業です。「モノづくりに興味があるけれど、どこから始めたら良いのかわからない」そんな人にはぴったりです。ここでは「ライン工」の仕事紹介と、製造正社員への道について解説していきます。