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2023/06/08

AIに奪われない仕事・奪われる仕事とは?|10年後になくなる仕事の共通点

就職・転職

ChatGPTなど、生成AIをめぐる爆発的な技術革新が話題を集めています。AI技術の進歩によって、わたしたちの生活はより豊かになっていくことでしょう。しかしその反面、「そのうち人間の仕事はAIに奪われてしまうのではないか?」と、就職・転職活動に取り組むにあたり、漠然とした不安を抱えることはありませんか?
確かに、AIによって人間の手が必要とされなくなる職業が出てくることは事実です。しかしその一方で、引き続き人間が必要とされ続ける仕事や、市場からのニーズが高まる職業もまた存在します。
これからの就職活動では、AIによって「奪われない仕事」「奪われる仕事」を理解するプロセスが欠かせません。「AIやロボットを使いこなす側に回る」の観点に立ち、業界研究に取り組んでいきましょう。

10年後にはAIに約半数の仕事が代替される?

2015年、野村総合研究所は英オックスフォード大学との共同研究にて、601種類もの職業がAIやロボットなどによって代替される可能性を試算しました。報告によると、日本の労働人口の約49%が就く職業は、10~20年後にはAIなどによる代替が技術的に可能となると推計されています。

 

AIに取って代わられる仕事、そうでない仕事、両者はおおむね以下のように区分されています。

●AIに代替される可能性が高い:
特別な知識やスキルが不要な仕事、データ分析など体系的な操作を伴う仕事

●AIに代替されない可能性が高い:
他者への理解や交渉・協調性が求められる仕事、創造性が必要な仕事

参考:株式会社野村総合研究所|日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に~601種の職業ごとに、コンピューター技術による代替確率を試算~

 

なお、この試算はAIによる代替が「技術的に可能か」という視点に基づきます。実際の動向は、労働需給など社会的要因にも左右されるでしょう。

 

AIの活用開始当初は、AIによる業務効率化や生産性の向上が図られ、代替が可能な定型的業務を人間が担当する機会は減少することが予測されます。しかし、さらにその先の未来では、AIの導入・普及に関わる業務や、AIを活用する業務が増加し、新しく創出されたAI関連業務に携わる人の増加もおのずと見込まれます。

 

つまり未来の職場では、AIをツールとして人間が使いこなし、人間は単純作業から解放され、想像性が求められる仕事など付加価値の高い職務を人間が担当します。これにより、生産性と創造性を両立する社会の到来が期待されているのです。

 

参考:ICTの進化によるこれからのしごと|総務省 AIと共存する未来~AI時代の人材~|厚生労働省

 

AIに奪われない仕事・職業

日本の職業の約49%がAIに代替可能といわれるなか、「AIには奪われない」と考えられる職業もあります。代表的なものは次の通りです。

●講師業やカウンセラー

●介護職

●医師や看護師

●編集者

●作家や画家

●ロボットエンジニア

●データサイエンティスト

 

これらの仕事には、想像力や協調性など、感情にまつわる能力やスキルが高レベルで求められます。また、同じ仕事を繰り返す定型的な職務ではないことも特徴です。

 

講師業やカウンセラー

講師業には、音楽教室や料理教室、パソコン教室など、趣味や習い事、実用的なスキルを学ぶための教室の講師のほか、塾や予備校の講師なども該当します。カウンセラーには学校カウンセラーや産業カウンセラー、心理カウンセラーなどがあり、学校や企業、あるいは福祉施設、医療機関といった場所で活躍しています。

 

講師業は、受講生が内容をただしく理解できているか、反応をみて対応するなど、卓越したコミュニケーション能力が必要な仕事です。また、カウンセラーは悩みを抱える相談者に寄り添って支援をしていく仕事です。カウンセラーの仕事においては、正解はひとつとは限りません。

 

いずれも定型化した対応のみでは難しいため、AIに奪われにくい仕事と評価できます。

 

介護職

介護職は、介護を必要とする高齢者や障がい者の食事や着替え、入浴といった身体介助など、日常生活のサポートをする仕事です。

 

つまり、介護職には介護を担当する方の心身の状態を踏まえ、一人ひとりに合わせた対応が求められます。画一的なタスクを得意分野とするAIやロボットでは、利用者に寄り添った個別対応は困難です。介助の際に用いるAIやロボットなどの登場は耳にするものの、介護職の仕事そのものを代替する存在とはなりえないでしょう。

 

医師や看護師

医師は患者の診察をして、問診や検査データなどから病名などを診断し、治療をする仕事です。看護師は医師の診察や指示に基づいて問診など診察の補助や、各種検査、点滴、検温、入院患者の日常生活の支援などを担います。

 

介護職と同様に患者によって症状はさまざまであり、症例に応じて細やかな対応を実践していくには、AIやロボットのような定型業務では難しいとされています。

 

編集者

雑誌や書籍などの編集者は、企画立案や進行管理、取材先へのアポイントメント取り、取材、クリエイターへの依頼、記事の編集、校正など、マルチな活躍や各所との折衷が求められる仕事です。

 

編集者には、企画アイデアの立案や取材の際における切り込み方、ライターやカメラマンの選定など、創造性やコミュニケーション能力が欠かせません。AIが代替できる可能性は低いと考えられる職務です。

 

作家や画家

作家は文芸誌や雑誌、Webメディアなどに小説やエッセイを執筆したり、書下ろしの単行本を書いたりする仕事。画家は日本画や洋画、イラストなど絵画・画像を創作する仕事で、受託や販売を通じて収入を得ています。

 

作家も画家も独自の世界観を持つ人材が高い評価を得ることがほとんどで、ゼロから作品を生み出す独創力が評価されます。一方、AIによるアウトプットはアルゴリズムをベースとするパターン化したアプローチであるため、「○○風」と作家や画家のテイストまでは模倣できても、まったく新たなクリエイティブを生み出すことは困難です。

 

AIの生成する文章や画像のクオリティは高く、驚嘆の声をもって迎え入れられている側面はあるものの、作家や画家も、人間ならではの独創力がまだまだ求められる職業といえるでしょう。

 

データサイエンティスト

データサイエンティストは、企業が抱える課題に対し、データ収集、加工、分析および蓄積された知見を反映し、解決のための施策を提案する役割を担います。

 

多くのデータサイエンティストは、データ分析などにすでにAIを使用しています。つまりAIに代替される仕事ではなく、AIを積極的に活用していく職業です。また、どのようなデータを集め、どのように活かしていくかといった考察は、人間のような定性的な判断が求められる余地も大きく、AIに奪われにくい仕事と考えられます。

 

ロボットエンジニア

ロボットエンジニアとは、ロボットの設計や開発、安定稼働のためのメンテナンスなどを担う職種です。ロボット開発は一般的に以下の3つのチームに分かれてプロジェクトを進めていきます。

●情報を収集するセンサーの設計・開発

●動きをコントロールする知能・制御の設計・開発

●駆動の設計・開発

 

そして、ロボットが形になってきた段階で、実用化に向けた実験や検証を繰り返します。

 

AIの活用など先進的な技術革新を経て、昨今のロボットの性能は大幅に向上しています。産業用ロボットや協働ロボットなどの分野および市場は明確に活性化しており、省人化や生産性の向上が求められる時勢を加味しても、今後もさらにニーズが高まっていくことが見込まれています。

 

ロボットエンジニアも、AIやロボットに代替される仕事ではありません。AIを活用したロボットを生み出し、使いこなす側の職種です。

 

>>【関連記事】ロボットエンジニアになるには?必要な能力と高い将来性・年収水準の背景

 

AIに奪われるかもしれない仕事・職業

一方、AIを搭載したロボットなどに仕事を奪われる可能性が高い職業も複数あります。具体的には次のような仕事です。

●コンビニやスーパーの接客

●銀行員

●事務職

●タクシーや電車の運転手

●警備や監視

●プログラマー

 

これらの仕事は基本的にルーティンワークに準拠することが多く、AIの得意分野でもあります。複雑で高度な知識を必要とする職業も、定型化が可能であれば、AIに奪われる可能性は否めません。

 

コンビニやスーパーの接客

コンビニやスーパーの接客の仕事は、レジ業務が中心です。すでにコンビニやスーパーの店員はセルフレジの導入によって削減が図られています。

 

さらに、無人コンビニは実証実験から実用化の段階まで進んでいます。セルフレジ型は商品をスキャンして会計を行うという顧客に負担を伴わせる工程があるため、今後はAIを活用したウォークスルー型の普及も見込まれています。

 

将来的には、コンビニやスーパーで接客を担当する店員は緊急対応を行うための要員として常駐し、レジ業務はAIを活用したシステムへの代替が進んでいくと考えられます。

 

銀行員

銀行員の仕事は多様です。預金や振り込みなどの窓口業務、個人や企業にお金を貸す融資業務、外国のお金と交換する外国為替業務、証券や投資信託の販売業務、さらに債券や株式の運用業務なども該当します。また、担当するエリアの企業をまわる法人営業や商品・サービスの企画といった分野で活躍する人もいます。

 

銀行員の仕事がAIに奪われるといわれているのは、マニュアル化できる体系的な業務や、データ分析に基づいた業務に該当する内容が多いためです。そのため、銀行員はAIの活用によって人員の削減が進んでいくとみられます。

 

そもそも店舗の窓口業務はATMやネットバンキングでの代替も可能であり、人による対応ではなくバーチャル銀行員に置き換わる可能性もあります。また、融資の審査もすでにAI活用が始まっています。証券や投資信託の販売業務、債券や株式の運用業務においても同様に、AIによる投資対象の選定や運用が行われています。

 

事務職

事務職は書類の作成や整理、データ入力、電話・来客対応などを担う職種です。担当する業務内容によって、一般事務や営業事務、経理事務、総務事務、さらに学校事務や医療事務といった種類があります。

 

事務職の多くは、AIによって代替される可能性が高い仕事として位置づけられています。特にデータ入力などパソコンによる事務作業がメインの場合は、AIを活用したシステムで代替すると、ヒューマンエラーを防げるとともに人件費の削減にもつながるため、代替は急速に進むとみられています。

 

すでに事務作業がAIに代替されている例として、RPAツールの導入が挙げられます。RPAツールはパソコン上の定型作業の自動化ツールで、AIも活用されています。アプリケーションの起動や終了、パスワードの入力、データ入力、メール送信といった定型作業はプログラミングによって自動で処理できることから、人間の手が不要になってきているのです。

 

タクシーや電車の運転手

タクシーの運転手はお客様を目的地まで安全に運ぶ職業です。駅などでの客待ちや無線による配車、あるいは街を走りながらお客様を探しています。電車の運転手は乗客や貨物を目的地となる駅まで、安全に運ぶ職業です。

 

法整備がまだ追いついていない状況ですが、すでにAIが一定条件下で運転できる技術を自動車メーカー各社が開発しています。車や電車の自動運転が実現すると、運転手の仕事は奪われる可能性が高いでしょう。

 

すでに新交通システムやモノレールでは、自動運転や添乗員付きの自動運転が行われています。また、タクシーにおいても渋滞を回避するためのルート選定などに、AIの技術が使われています。

 

警備や監視

施設や人間、物品、道路などへの侵害を防ぐため、警備を実施する仕事です。また、防犯カメラによる機械警備を担う施設では、監視業務も行われています。

 

警備ロボットやドローンの導入、AIの活用による防犯カメラの技術革新によって、人間による警備を行うシーンは減少が見込まれ、実際の活用も進められています。また、監視カメラの大量の映像から特定の人物を抽出する技術も確立されています。

 

プログラマー

プログラマーはシステムエンジニアの設計に基づいて、システムやアプリケーションのプログラミングを担う職業です。

 

システムエンジニアの仕事は、顧客のニーズをヒアリングして要件定義を行い、システムやアプリケーションの設計をしていきます。コミュニケーション能力や創造性が求められることから、AIに取って代わられる可能性は低いです。一方、プログラマーの仕事のなかでも、仕様書通りにプログラミングを実行する業務は、AIに奪われる可能性が高いといえます。

 

AIに仕事を奪われないために必要な能力・スキル

AIに「奪われる」「奪われない」仕事について見てきましたが、その境界を仕事内容そのものに求めるのはいささか短絡的でもあります。核心的なポイントは、「人間にしかできない能力やスキルを発揮できるか」に帰結するでしょう。

 

AIはそもそも人々の生活をより豊かにするツールであり、敵対ではなく共存すべき存在です。つまり、AIと上手く付き合っていく姿勢こそが重要です。

 

AIができることはAIに任せる。そのうえで、人間にしかできないことだけを人間が担当する。この前提をもとに、AIに仕事を奪われないために、次のようなスキルを身に着けることが推奨されます。

●AIを使う能力

●データから未来を推測する能力

●人の感情を動かす能力

●非合理性を追求する能力

 

AIに仕事を奪われないために必要とされる能力・スキルに共通することは、創造性のある思考力や定型化されていない対応力です。

 

AIを使う能力

AIは人間の仕事を奪う存在ではありません。AIによって新しく創出される仕事もあります。AIに任せられる仕事はAIが担うことで、人間は単純作業から解放され、高い付加価値を持つ仕事に専念できます。

 

大切なのは、AIに使われる側ではなくAIを使う側になるという考え方です。業界を問わず、AIを活用して省人化や生産性の向上を図っていく業務推進力が求められるようになるでしょう。

 

新しいテクノロジーに積極的に触れ、それを使って自分には何ができるのか、常に考え続ける思考力が大切です。

 

データから未来を推測する能力

AIは過去のデータから未来に起こる事象を予測することはできます。しかし、過去に例のないような新しい未来を推測するといった、クリエイティブな能力は備えていません。データに従順な仮説しか立てられないのであれば、いずれはAIにその仕事は奪われていくでしょう。

 

AIを活用してデータを分析した結果をもとに、これからの未来を描いていくのは人間の役割です。データばかりに捉われない、定性的な思考・推測能力が必要とされていきます。

 

人の感情を動かす能力

AIには、人の複雑な感情の機微を深く読み取って対応することはできません。また、AIは日進月歩で進化し生活を便利にしてくれていますが、便利なだけでは人間が心から感動することはないでしょう。

 

どのような仕事であっても、人の感情は大なり小なり介在するものです。顧客や同僚の言葉に現れない感情をくみ取ってコミュニケーションを図り、人の感情を動かす能力は必要とされ続けます。

 

非合理性を追求する能力

AIはディープランニングに基づいて論理的かつ合理的な判断を下します。つまり、AIにはこれまでの学習と紐づかない非合理的な判断はできません。

 

しかし、実際の業務では必ずしも合理性を優先して行動することが正しいとは言い切れず、ときには非合理性を優先することも、人間ならではの価値として認められます。

 

合理性だけにとらわれずに、ときには状況にあった判断を臨機応変に選択していくことは、これから先の未来でも必要とされる能力です。

 

まとめ

AIの活用が進んだ結果、人間の手から奪われる仕事が複数あることは事実です。その一方、今後のAI時代と歩調を合わせてニーズが高まる仕事もあるほか、AIやロボットを「活用する側」の人的リソースは必要とされ続けます。あるいはロボットエンジニアなど、注目度が高まっている職業を目指すという選択肢もあります。

 

人の感情を動かす能力や非合理性を追求する能力など、これからの人材にはAIでは替えが効かない能力が求められます。AI時代に必要とされる知識やスキルを身につけ、この先の未来で活躍できる人材を目指しましょう。

 

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