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ジョブチェンジを成功させるには?対策と注意点を紹介
今や、キャリアの途中でジョブチェンジすることは珍しくありません。しかし、それが同業種へのジョブチェンジなのか異業種へのジョブチェンジなのか、また、ジョブチェンジのタイミングなどよって難易度も対策方法も違います。今回はジョブチェンジ成功のためのポイントをご紹介します。
年齢や業種変更の有無で異なる!ジョブチェンジの難易度を解説
現在ではキャリアの途中でジョブチェンジする例は少なくありませんが、難易度は年齢や業種変更によって大きく異なります。まずはジョブチェンジの難易度を解説します。
ジョブチェンジの意義
そもそもジョブチェンジは転職のことを指します。
一昔前までは多くの人が転職に対してネガティブなイメージを持ち、職を転々とすれば「ジョブホッパー」と揶揄(やゆ)され、”忍耐力がない”、“信用できない”とのレッテルを貼られていました。
しかし、今や終身雇用制度は崩れ、年上の部下・年下の上司はあたりまえに存在します。特に近年では働き方改革が叫ばれ、ワークライフバランスの実現やスキルアップの目的でジョブチェンジするケースが増えています。
成果主義・能力主義の時代のなか、キャリアプランがあるならジョブチェンジは大いにすべきという風潮になりつつあるのです。
ジョブチェンジをすれば、労働環境を変えられるだけでなく収入アップにつながることもあります。
異業種のジョブチェンジは難易度が高い
難易度は同業種と異業種、どちらへのジョブチェンジなのかによって、異なります。
同業種のジョブチェンジは一定のスキルさえあればすんなりいくことが多いですが、異業種のジョブチェンジは基本的に難しいです。
けれども、異業種のジョブチェンジの成功例も少なくありません。
実際、中途採用の求人内容にも未経験可の求人は数多く存在します。企業が未経験者を採用するのは、ひとつには未経験者のポテンシャルに期待するからです。
また、経験を持っていると先入観や固定観念にとらわれ、フレキシブルな対応ができない、なじめないなどかえってリスクが生じることも未経験者を雇い入れる理由でしょう。
年齢に比例してジョブチェンジの難易度も上がる
ジョブチェンジ時の年齢によっても難易度は変わります。
20代の場合、企業は経験よりもポテンシャルに期待するため、採用可能性は十分にあるでしょう。
しかし、30代以降では実務経験やスキルが求められるので、ジョブチェンジは基本的には厳しいです。30代前半ならかろうじて可能性はありますが、30代後半となると状況はかなり難しいと言わざるを得ません。
ジョブチェンジ成功のポイントとは?ケース別に解説
以上のようにジョブチェンジの難易度は状況により異なります。ジョブチェンジに成功するにはどんなポイントを押さえれば良いのでしょうか。ケースごとに見ていきましょう。
企業が見るポイント
通常、企業が転職採用で見るのは以下のようなポイントです。
ポテンシャル
基礎学力や素養など、いわゆる「伸びしろ」の要素です。
ポテンシャルの高い人材はのちに企業に大きく貢献する可能性があり、ひとつの採用基準になります。
人間性
価値観や考え方、スタンスです。
多少スキルが劣っても企業と考え方がマッチした人材であれば、プラスの方向に働くシーンがあるでしょう。
逆にどんなにほかの要素が優れていても、企業理念に反する価値観を持っていたり、思考に問題があるような人材は企業にとってマイナスです。そのため人間性を最重視する企業は少なくありません。
ポータブルスキル
課題発見力や計画力、業務遂行能力など、業種を問わず生かせる凡庸スキルです。
ポータブルスキルが身についている人材は企業としても扱いやすく、大きな評価ポイントになり得ます。
テクニカルスキル
特定の領域で生かせる専門スキルです。
テクニカルスキルをもっている人材は、戦力です。テクニカルスキルは採用の決め手となる可能性があるスキルです。
どの要素が重視されるかは、状況によって異なります。
20代のジョブチェンジ
20代なら、ポテンシャルや人間性が重視されるので採用可能性は十分にあります。
20代前半はポテンシャルをアピール
経験の浅い20代前半では通常テクニカルスキルは求められません。ポテンシャル、意欲や仕事に対する姿勢を中心に転職先でも生かせそうなスキルや心がけをアピールしましょう。
20代後半はポータブルスキル・テクニカルスキルをアピール
一方、ある程度経験を持っている20代後半はスキルを求められます。ポータブルスキル・テクニカルスキルを積極的にアピールするべきでしょう。
30代でのジョブチェンジ
30代はポテンシャルよりも、経験やスキルなど実務に直結する要素が重視されます。ジョブチェンジは可能ですが、状況によってはかなり難儀するかもしれません。
30代前半は経験やマネジメントスキルをアピール
30代以降でのジョブチェンジは基本的に厳しく、年齢が上がるにつれて難易度も上がります。
30代以降でのジョブチェンジは基本的に厳しく、年齢がしかし、30代には20代にない「武器」があります。
たとえば経験やマネジメントスキルなどです。実務で培ったノウハウや能力をうまくアピールできれば採用の可能性は十分にあります。
30代後半はプラスαの強みも必要
30代後半ともなればポテンシャル採用をされるケースはまずありません。
「企業活動に資する人材」と判断されなければ採用は難しいので、ポータブルスキル、テクニカルスキルは必須となるでしょう。そのうえで資格や特殊なスキルなど、プラスαの強みがあると採用可能性は上がります。
同業種ヘのジョブチェンジ
同業種ヘのジョブチェンジは基本的にはスムーズにいくことが多いですが、前職より小さい企業なら成功率はより高まります。
というのも、小規模の企業はそのノウハウを取り入れるために、大規模企業の人材を採用することがあるからです。たとえば小さな町工場が、大きな製造企業の作業システムやテクニックを必要とすることは想像に難くないでしょう。
ただし注意点も
ただし、同業種でも職場が違えば業務内容は異なるので、 転職において本当に「即戦力」はあり得ません。
ですから採用メリットがあると思ってもらう必要があります。
気をつけたいのが以下の点です。
円満退社に努める
同業種なら転職後も付き合う可能性があります。後腐れのない、スムーズな退社をこころがけましょう。
前職の情報を漏らさない
特に同業種の場合、情報漏洩には細心の注意を払う必要があります。
これはモラルの問題ではありません。機密情報が漏れた場合、企業が被るダメージは甚大です。現に情報漏洩を懸念し、同業種への転職を禁じている企業も多いです。
情報漏洩について軽く考えている人もいますが、漏洩が明るみになれば裁判になるケースもあるので守秘義務は徹底する必要があります。
異業種ヘのジョブチェンジ
異業種ジョブチェンジは基本的にはハードルが高いですが、採用可能性は十分あります。実際未経験可の正社員求人も多く、異業種転職も珍しくありません。
ポイントは前職の経験が生かせる職場を選ぶこと
ポイントとしては、前職の経験が生かせそうな業種を選ぶことです。
たとえば飲食で培った接客力は営業に、SEで学んだプログラミングスキルはITに生かすことができるでしょう。企業が未経験採用枠を設けるのはポテンシャルや熱意を期待してのことですから、学習意欲や意気込みを伝えるのも大切です。
すべての転職に共通のポイント
前職でのスキルや経験をどのように生かせるか伝える
同業種・異業種、年代に関わらず、転職における採用判断のポイントは突き詰めれば、「自社の特定の部署に雇い入れたとき、貢献してくれそうか」の一点です。
つまり、前職でのスキルや経験で転職先企業にどう寄与できるかを具体的に伝え、採用後のイメージを抱いてもらうことが大切になります。
柔軟な対応ができることをアピールする
今はあらゆることが目まぐるしく変わり続けている変化の時代です。
昨日の常識は今日の非常識かもしれません。そうしたなかでは過去のやり方、過去のセオリーに縛られた通り一遍のやり方では対応はできないでしょう。
ですから柔軟な対応ができることをアピールすることも重要になります。
転職理由(退職理由)をポジティブに伝える
ネガティブな志望動機だとどうしても「会社が嫌で逃げだした」との印象を与えてしまいます。「忍耐力に欠ける」、「採用してもすぐに転職するのでは」とのイメージを持たれる可能性が高いでしょう。
転職理由をポジティブに伝えることが肝心です。実際には転職理由がネガティブでも、ポジティブに伝わるよう工夫をするテクニックも押さえておく必要があります。
30代の異業種ジョブチェンジは可能?ポイントや注意点を紹介
ただでさえハードルが高い異業種ジョブチェンジを、30代で成し遂げるのは非常に困難なことは容易に想像がつくでしょう。
しかし、さまざまな事情から30代で異業種ジョブチェンジの必要に迫られるケースがあるのも事実です。以下では30代の異業種ジョブチェンジの可能性や成功のためのポイント、注意点を紹介します。
30代以降の異業種ジョブチェンジも可能
結論から述べると、30代以降の異業種ジョブチェンジも不可能ではありません。
ただし、難易度は高く、資格や高度なテクニカルスキルなど企業を説得できる強みが必要です。
30代以降の異業種ジョブチェンジでは給与はダウンする可能性が高いことも頭に入れておくべきでしょう。30代ともなれば家庭を支える立場のケースもあるでしょうから、ジョブチェンジに踏み切る前に十分に検討する必要があります。
採用されやすい企業を選ぶ
30代の異業種ジョブチェンジを成功させるには、まず採用されやすい企業を選ぶことが重要です。一般的に大企業より中小企業、ベンチャー企業が採用されやすい傾向にあります。
というのも中小企業は、規則やルールに縛られないところが多く、大手企業出身者であれば、勤続時代の人脈や経験を評価してくれるケースもあるからです。
またベンチャーは、実力主義でチャレンジングな社風の企業がほとんどで、採用活動においても経験や年齢でふるいにかけることはしないところが多いと予想されます。
人手不足の業界を選ぶ
慢性的に働き手が不足している業界も採用可能性が高く、狙い目です。
たとえば製造業。
製造業はそもそも経験者が少なく社内で一から育てる方針のところも多いため、年齢、経験を問わず採用する傾向が強いです。なり手も少なく、30代以降の異業種ジョブチェンジでも採用されやすい業界といえます。
「近い将来モノづくりの仕事はAIに取って代わられる」とする論調もありますが、実際にはPDCAを回す必要があったり、仕上げなど職人の感覚が要求されたりする工程も数多く存在します。
つまり、製造業は今後も需要がなくなる心配はなく、30代以降の異業種ジョブチェンジにもおすすめです。