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服装? マナー? オンライン面接で印象を良くする方法とは? 心理学で面接官の心を掴めるか検証してみた!
自分で意識していない何気ない仕草や行為が、 実は面接官にマイナスイメージをもたらしているかも!? 今回は、心理学の観点から、ディスプレイ越しに好印象を与える仕草、行動を検証。 どんなアクションが相手にどのような印象を与えるのか、公認心理師の小高千枝さんに教えていただきます!
表情や仕草から本音を見抜くのは本当に可能なの?
完全に浸透した感のあるオンライン面接ですが、旧来の対面式と比べて良くも悪くも情報が限られてしまいます。採用する側にとって応募者のキャラクターは狭いディスプレイに映る情報が全て。ちょっとした言動が目についてしまいがちです。
そこで、面接官に良い印象を与える仕草と悪い印象与える仕草を、心理学に基づいてピックアップ。シミュレーションして実際に検証してみたいと思います!
流れとしては、卒業後に就職する予定の大学生2人にご登場願い、オンライン面接を受けていただきます。ただし、1人は事前に好印象を与えるための姿勢や表情を公認心理師から指導済み。もう1人は単なるオンライン面接のトレーニングが受けられると聞かされています。
どちらがより面接官の心を掴んだかチェックし、オンライン面接は心理学的攻略が可能なのか試すわけです。
こちらが今回協力していただく公認心理師の小高さんと……
公認心理師/小高千枝さん
株式会社エクラ・コフレ17 代表/公認心理師、心理カウンセラー、メンタルトレーナー。心理学だけでなく、人間の老化現象を生物学、医学、社会科学、人間関係学、自然科学など多面的総合的に研究するジェロントロジー学を学び、南カリフォルニア大学の学位を取得。テレビ番組出演も多い。
https://odakachie.com
すべてを知っている香渡さん。
香渡善志弥さん
駒沢大学2年。一年浪人したものの、希望する大学に入れなかった悔しさをバネに早い段階から就職活動をスタート。コミュニケーション能力が高く、したたかに自己分析している。今企画ではあらかじめ公認心理師による予習済み。
そして、何も知らない三上さんです。
三上宗祐さん
法政大学3年。大学に入ってからプログラミングにのめりこみ、PM(プロジェクトマネージャー)としてサークルのHPを制作。プログラミング関係の長期インターンも行っている。狙っている企業は巨大ベンチャーの企画職。
好印象を持たれやすい表情、姿勢などを香渡さんにレクチャー
オンライン面接の前に、まずは大学生の香渡さんへ、公認心理師の小高さんがレクチャー。相手の目(カメラ)をきちんと見る、なるべく口角を上げる、ゆったりとした姿勢をとるなど、すぐに実行できる所作を伝えます。
小高「目を見るのは好意的行動と捉えられやすく、誠実で素直なイメージを与えます。逆に伏し目がちだったり、視線を逸らしてばかりだと相手を拒絶していると思われる可能性が。そうでなくとも自信不足の頼りない印象となるでしょう。瞬きしすぎるのも同じです。
口角は自然なレベルで上げるのが正解。表情が明るくなり、適度な距離感を演出します。緊張しきって真一文字に結んだ口や腕組みは相手を受け入れていないと思われ、少なくともプラスには働きません。
面接は誰もが緊張してカチコチになってしまうもの。だからこそ、緊張を面接官に悟られないことで差がつきます」
NG仕草その①顔、体を触る
NG仕草その②足を組む
NG仕草その③首をかしげる
小高「髪や口を触ることや落ち着きなく手を動かす動作は緊張、不安の現れであり、本心を知られたくないという心理が働いており、好印象には繋がりにくいでしょう。また、首を傾げるクセがあるなら注意。甘えや弱さを示しますから、極端に頼りなく感じさせてしまうのです。ちなみに、足を組むのは心理学以前にもってのほかですが、くるぶし辺りで足を交差させるのは退屈、飽きている状態であり、集中を欠いている状態です。つまらないと思っているのが面接官に伝わってしまいますよ」
好印象演出ポイントを一通り教えられた香渡さん。卵一つを脇に挟んでいる感覚で、肩をキチンと開いてゆったり座る姿勢もマスターしました。こうすることで心を開いていることが相手に伝わり、好意的な印象になるそうです。
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心理学で面接官の心を掴めるか検証開始!
今回、面接官には就活塾「ホワイトアカデミー」校長の竹内健登さんにご協力いただきます。学生たちの就職活動をバックアップしているプロだけに、非常にリアルな面接空間を再現してもらいました。
竹内健登さん
東京大学工学部卒。大手一流ホワイト企業の内定請負人。就活塾「ホワイトアカデミー」を創立・経営する。2019年に『子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法』(日経BP刊)を上梓した。就活塾のYouTubeチャンネルでもホワイトな業界の紹介や大手企業の倍率、ESの添削を公開するなど就活ノウハウを一部紹介している。
Twitter:@Kent_Avalon
YouTubeチャンネル:就活塾 ホワイトアカデミー
竹内さんには受け答えの内容ではなく、人柄や印象を重視して評価するようオーダー。質問は無闇に学生たちを悩ませないよう、「自己紹介」、「ガクチカ」、「質疑応答」など、あまり突っ込まない内容でお願いしました。もちろん、大学生二人のどちらがカウンセラーによるレクチャーを受けたのかは秘密です。
別室では小高さんがオンライン面接の状況を逐一モニタリング。優しく教えてくれていた先ほどとは一転、厳しい表情でモニターを見つめます。
いざ検証! まずは心理学を指導済みの香渡さんから面接開始!
最初の面接は心理学レクチャーを受けた香渡さんから。果たして、教えられた通りに行動することはできるのでしょうか?
面接スタート!
まずは自己紹介から。その後、今の学部を選んだ理由、大学で打ち込んだことなど、そつなく質問に答えていく香渡さん。表情と姿勢も教わったことが実践できています。順調な滑り出しです。
ところが、スタートから10分ほど経過したところで想定外の質問が飛んできた途端、香渡さんに大きな変化が。
小高「前傾姿勢になってきましたね。肩も内側にはいっていますし、目も泳いでいるように見えます。ちょっと緊張が高まって心拍数も上がっているようです」
口を舐める、目が泳ぐ、手を動かし始める。いずれも緊張し、動揺すると出てくる仕草です。
小高「自信を持って答えられる質問に対しては冷静で、余裕すらあった雰囲気でしたが崩れてしまいました。萎縮してしまい、明らかに面接官に押されてますね」
香渡さん、焦りが目立ち、同意を示す頷きも細かい動きに。
小高「相槌が細かく早いのは大きくイメージダウンかも。ハイハイといった感じで、相手に拒絶と取られやすいんです……。あっ! でも、持ち直した!!」
竹内さんから「どんな大人、社会人になりたいか」の質問を受け、一旦座り直し、肩も自然な開き具合となった香渡さん。尊敬する先生のエピソードを交え、とてもスムーズかつ具体的にアンサーできました。
小高「身近で実体験に基づくストーリーだから自信を持って話せたのでしょう。落ち着いていますし、姿勢もグッド。このまま頑張って維持して欲しいです」
しかし、以降は再び過剰な緊張からか手がバタバタと。スタートから約20分過ぎた終盤には肩まで揺れだしたところで……
タイムアップ!!
心理学に触れていない三上さんが面接に挑戦!
続いては心理学について全く知らされていない、ノーガードである三上さんが面接に挑戦です。やや緊張した面持ちではありますが、果たして!
面接スタート!
普段通りのスタイルで面接を受ける三上さん。先ほどの香渡さんより一学年上で、すでにオンライン面接の経験あり。そのためか、非常に落ち着いているように思えます。質問へのレスポンスも聞き取りやすく明確です。
小高「オンラインの場合は、椅子に深く座っていた方が安定するのですが、小高さんは完璧ですね。肩が開き、とても姿勢が安定しています。やっぱり慣れなんでしょうね。良い意味の余裕を感じます」
しかし、時間の経過につれ、気になるマイナスアクションが……。
小高「ちょっと手の動きが多い気がしますね。通常の対面なら視覚情報が多く、あまり気にならないもしれませんが、ディスプレイ上では少しの動きも目につきます。落ち着きがない印象を与えかねません」
一般的な面接なら部屋に入った瞬間から評価されてしまいますが、自分が持つキャクター、空気感も伝わりやすく、多少の失敗なら取り返せます。しかし画面を介するオンライン面接だと人柄が伝わりにくく、ミスはダイレクトに響く傾向強め。
取り返すチャンスが少ないので、面接官が違和感を感じるほどの大きい動作は極力避けた方が有利なよう。
小高「考えるときに目が上を向くのも良くないですね。左上を見るのは心理学的には記憶を辿っているとされますが、目線が動き過ぎるのはプラスの印象にはなりません。手の動きと合わせ、日常のクセが出てしまっているようです」
瞬きは多くないので、程良い緊張感を持って落ち着いていると小高さんは分析。それだけにもったいないとか。
小高「時間が経つほど顕著にクセが出て、頷きも細かく早い。表情の明るさはキープできているので、もう少し頑張れたと思います」
タイムアップ!!
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結果発表! オンライン面接の結果はいかに!?
各20分ほどの面接を終えたあと、心理学に関するシミュレーションと知らされていなかった三上さんにネタばらし。
「えっ!! 今、頭の中真っ白です(笑)」という三上さんに平謝りしながらも、面接してくれた竹内先生に、どちらが好印象だったか伺いました。
高評価だったのは3年生の三上さん!
竹内「コミュニケーションのスタイルこそ違いますが、2人とも優秀でしたよ。ただ、強いて軍配を上げるなら2番目の三上さん。非常に前向きで頼もしい印象を持ちました。最初の香渡さんは第一印象は素晴らしかったのですが、緊張していたのか徐々に固くなってしまった印象でしたね」
ここで竹内さんに、心理学の指導を受けたのは香渡さんであると伝えると……。
竹内「なるほど! だからスタート時の姿勢、表情は完璧だったんですね。う〜ん、ちょっと経験の差が出ましたかね。香渡さんと三上さんは一学年違いますから、無理もないと思います。決して気に病むことはありませんよ」
ここで面接での検証は終了。竹内さん、ご協力いただきありがとうございました!
どうすれば、面接官に好印象を与えられるのか?
意外にも評価が高かったのは正確な企画内容を知らされていなかった三上さんという結果に。ハンデを跳ね返した勝因はなんだったのでしょうか? 小高さんにまとめてもらいました。
小高「三上さんは手や目線は多少動きがありましたが、芯がどっしり安定していた点が好印象だったのでしょう。面接官役の竹内さんはスピード感や合理性を重視し、感情に左右されないタイプとお見受けしました。大きな動揺を見せず、確実に答えられた三上さんが評価されるのは自然かもしれません」
密かに竹内さんの行動もチェックされていたとは、さすが公認心理師。驚きです。
細かい企画内容と心理学のノウハウを知っていた香渡さんは、第一印象では三上さんよりも優っていたようですが……。
小高「香渡さんは、苦手な質問で冷静さを失ったのが痛かったですね! でも持ち直そうと頑張ったのは私的にかなり高評価です(笑)」
2人とも後半ほど目や手の動きが目立ち、落ち着かない雰囲気を漂わせました。改善方法はあるのでしょうか?
小高「2人ともそれほど深刻ではないですよ。毎日の暮らしの中でちょっと意識するだけで改善できると思います。遊んでいる時でも頭の片隅に、『僕は緊張すると手が動くんだよな』とか、『考え事するとつい上を見ちゃうな』とか、直すべきポイントを置いておく。それだけで全然変わってきますよ」
さらに、オンライン面接では相手の視覚に気をつけるのはもちろん、自分の視界にも注意すると良いそう。
小高「パソコンの周りをごちゃごちゃさせない! 視界をスッキリさせておけば集中が続きやすく、適度な緊張感が持てますから。自分一人でPCのカメラを起動させ、実際に着る服と環境を確認し、予行練習を重ねることも、当日落ち着けるのでオススメです」
好印象を与える仕草、行動8カ条!
では、オンライン面接で良い評価を得るには何を心がけていれば良いのでしょうか。小高さんによると意識すべきは8カ条だといいます。
▼好印象を与える仕草・行動8カ条
これらを意識しているだけで面接官の印象は大きく変わるそう。決して難しくないことなので、ぜひ実践してみてください。
「すごくためになりました。必ず本番で役に立てて見せます!」と意気込んでくれた、シミュレーションに参加してくれた大学生2人。みなさんも心理学的アプローチを学んで、就活に生かしてもらえれば幸いです。
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(企画・編集:株式会社LIG / 取材・執筆:金井幸男 / 写真撮影:寺澤有賀)