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マシンオペレーターとは|きつい?覚えられない!?向いている人の特徴や将来性・年収を解説
マシンオペレーターの仕事は、「きつい」「覚えられない」などとネガティブな声が聞かれることがあります。しかし、マシンオペレーターは機械やモノづくりが好きな人にとっては、高いモチベーションをもって取り組める「天職」ともなる仕事です。また、最近の工場はIoTの導入なども進み、清潔な業務環境が徹底されており、かつてあった「汚い」のイメージはもはや過去のものとなっています。マシンオペレーターの仕事の概要や、「きつい」といわれる背景を踏まえたうえで、適性や将来性について考えていきます。
マシンオペレーター(機械オペレーター)とは
マシンオペレーターは、工場での機械の操作や管理、保守を担う仕事で、機械オペレーターとも呼ばれています。担当する機械による違いはありますが、マシンオペレーターの仕事には一般的に以下のような内容に分類されます。
機械へのデータ入力 | 製造する製品・部品の加工の段取りを考えて、プログラムを入力。複数の製品・部品の製造に使用している場合には、製造するものが変わる都度、入力が必要。 |
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機械のスピードなどの調整 | 機械に材料をセットして加工作業を行い、必要に応じてスピードなどを調整。スピードの調整は1日の生産量と機械の能力を考慮する。 |
機械のメンテナンス・保全 | 機械の点検では、故障や不具合が起きている箇所がないか確認するほか、故障の兆候となる異音や錆び、汚れなどもチェックする。また、清掃、オイルの注入なども実施。 |
半導体製造工場や自動車工場など活躍の場は幅広い
マシンオペレーターは、あらゆるモノづくりの現場で活躍している、汎用性の高い仕事です。
たとえば、工作機械を用いて金属部品やプラスチック部品の加工を行う部品メーカーの工場のほか、半導体製造工場、自動車工場、家電工場、食品工場などが挙げられます。
>>自動車製造工場。部品工場の仕事とは?向いている人や作業環境などを解説!
「機械オペレーターは底辺の仕事」は誤り!
「機械オペレーターは底辺の仕事」と揶揄されることもありますが、それは明確に誤りです。また、ルーティンワークの多さから、「マシンオペレーターは単調でつまらない」という声も聞かれますが、単純作業のみで務まる仕事ではありません。
マシンオペレーターは細かな機械の調整を行うほか、担当する機械に関する専門的な知識が求められる仕事です。
たとえば、金属板を金型にあてて加工機で圧力をかけて変形させる「プレス加工機オペレーター」は、金属板をセットしてボタンを押す作業を繰り返すため、単純な作業に映るかもしれません。しかし、機械の動作の特徴を理解して調整しながら作業を行うことも同時に求められます。
あるいは、円柱状の金属を回転させて切削加工を行う機械に数値制御の機能をつけて自動化した「NC旋盤」を取り扱うオペレーターには、図面をもとにプログラミングを行う専門的な知識が欠かせません。
後述するように、マシンオペレーターはスキルアップに応じた年収アップが実現できる、高い将来性を備える仕事です。「将来的にはAIやロボットにとって代わられるのでは?」と指摘されることもありますが、産業用ロボットにも「ティーチング」と呼ばれる、動作を教えるプログラミング作業が必要です。
つまり、マシンオペレーターはAIやロボットを制御するポジションに該当します。
マシンオペレーターはきつい仕事?「やめとけ」「辞めたい」と言われる理由
マシンオペレーターは底辺と呼ばれるような仕事ではありませんが、「きつい」「辞めたい」といった声が聞かれることもあります。「仕事がきつくて辞めたい」というのは、マシンオペレーターに限った悩みではありませんが、なぜマシンオペレーターの仕事にネガティブなイメージが付加されるのでしょうか?
マシンオペレーターの業務内容から推測される、特徴的な次の理由について取り上げていきます。
●複雑なオペレーションを覚えられないことがある
●集中力を求められきつさを感じる
●高度化する生産機械への理解・勉強が必要
●繁忙期には残業が増えることがある
複雑なオペレーションを覚えられないことがある
「単純作業がつらい」と感じる人がいる一方で、担当する業務領域によってはオペレーションが複雑化し、手順を覚えられないことからマシンオペレーターの業務の難しさに悩む人もいます。
製造の現場では、決められた手順に従って作業を行うのが鉄則です。口頭で作業方法を聞いてもなかなか覚えられず、何度も先輩に聞くのがつらくなるといったケースもあるでしょう。
オペレーションを覚えられない場合には、マニュアルの該当箇所のコピーをとってポイントを書き込み、作業手順を整理しておくのがおすすめです。マニュアルがなければ、上司や先輩に確認しながら、作業手順をメモ書きしておきましょう。
たとえば、単に「ボタンを押す」と書くのではなく、「ボタンを押して、緑色のランプが点灯するのを確認する」など、チェックするべきことも書いておくと、間違いを起こしにくくなります。
集中力を求められきつさを感じる
マシンオペレーターには、ミスなく安全に作業を遂行するための集中力が欠かせません。その緊張感が精神的なプレッシャーとなり負荷を感じてしまう人もいるほか、単純作業が続く中で集中力を保つことは、慣れないうちは苦労するものです。
これはマシンオペレーターとしての適性にも関わるため一概にはいえませんが、一般的に集中力を持続できるのは30分程度といわれています。ひとつの加工工程を終えたら少しだけ気を緩め、次の加工作業に入るときに再度集中するなど、短時間の集中力をコントロールする習慣を身につけると、常にほどよい緊張感を持って作業に取り組めるようになります。
高度化する生産機械への理解・勉強が必要
工作機械などの生産設備は、いまではAIによる制御機能が搭載されるなど、著しい高度化が進んでいます。作業の効率化や加工の高精度化が実現する一方で、最先端のテクノロジーを有する機械の特性を理解するには、継続的な勉強が欠かせません。
生産設備を刷新するタイミングなどで、技術革新を取り入れた機械が導入されることも考えられます。マシンオペレーターは、新たな技術の習得に意欲的に取り組む姿勢も求められる仕事です。
繁忙期には残業が増えることがある
マシンオペレーターに限ったことではありませんが、工場の繁忙期には残業が続き、肉体的・精神的な負荷に悩まされる人もいます。
残業の有無や頻度、繁忙期の忙しさは、工場による違いが大きいです。残業が多いと収入面のメリットはありますが、勤務状況について面接の際などにあらかじめ確認しておくべきでしょう。なお、派遣で就労する場合には、派遣会社を通じて確認できます。
マシンオペレーターに向いている人・楽と感じる人の特徴
マシンオペレーターの仕事にきつさを覚える人がいる一方で、「マシンオペレーターの仕事は楽」「自分に向いている」と前向きに活躍している人も大勢います。マシンオペレーターの仕事の適性について、次の点から紹介していきます。
●地道にコツコツと作業することが好き
●新しい機械や資格取得などの勉強が好き
●機械やモノづくりが好き
●集中力を持続できる
●几帳面で慎重
>>設備保全はきつい?向いている適性を紹介!将来性と年収から「楽しい」の声も
地道にコツコツと作業することが好き
マシンオペレーターは、機械の操作や点検などの作業を、決められた手順通りに行うことが求められる仕事です。担当する機械や製造する製品・部品が変わることがなければ、同じ作業を日々繰り返し行うルーティンワークが中心となるケースも少なくありません。
しかし、同じことの繰り返しであっても、一つひとつの作業を確実にこなしていくことが必要です。マシンオペレーターは、地道にコツコツと作業に打ち込むことが得意な人に向いています。
新しい機械や資格取得などの勉強が好き
マシンオペレーターは複数の機械をローテーションで担当するほか、生産設備の更新によって新しい機械を取り扱うことが多くあります。機械の操作などの作業手順は一度覚えたら終わりではなく、担当する機械ごとの操作方法を習得しなければなりません。
新しい機械の操作方法や資格取得のための勉強など、知識の習得に意欲的に取り組めることも、マシンオペレーターとして長期的に活躍するために求められる適性です。
機械やモノづくりが好き
マシンオペレーターは機械を使ってモノづくりをする仕事です。当然のことながら、機械やモノづくりが好き・興味があるといった人に向いています。
機械の操作方法やメンテナンス方法を覚えて、工夫しながら取り組んでいくことが重要になるため、機械に興味関心がある人にはうってつけのモチベーションになるでしょう。
集中力を持続できる
マシンオペレーターの仕事は、単調な作業が続く時間も多いです。しかし、単調な作業が続くなかで飽きてしまい、集中力が途切れると思わぬミスを招きかねません。
自分の中で目標を立てたり、やりがいを見つけたりするなどしてメリハリをつけながら、集中力を持続していける人に適性があります。
几帳面で慎重
マシンオペレーターの作業ミスによって不良品が発生する、あるいは生産ラインをストップしなければならないような事態に陥ることがあります。操作ミスを起こさないような注意力や、正確性を重視した作業が求められます。
たとえば、「ボタンを押して、緑色のランプが点灯するのを確認する」という作業手順がある場合は、ボタンを押したらすぐに次の作業にとりかかるのではなく、しっかりと緑色のランプの点灯を確認してから、次の作業に入ることが大切です。
このように、一つひとつの作業を確認しながら進められるなど、几帳面で慎重なこともマシンオペレーターの適性に数えられます。
マシンオペレーターは女性も活躍している職種
マシンオペレーターは機械操作が業務の中心となり、力仕事は多くありません。そのため、女性も多く活躍している職種です。丁寧で几帳面な性格の女性は、高い適性があるでしょう。
ただし、仕事によっては重い材料の運搬などを伴うこともあります。仕事内容について、事前確認は欠かせません。
マシンオペレーターの年収と将来性
マシンオペレーターは年収や将来性の面からも魅力のある仕事です。マシンオペレーターの年収相場や将来性についてみていきます。
マシンオペレーターの年収相場
マシンオペレーターの年収相場について、厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」で調査した平均値は次の通りです。
●NC工作機械オペレーター:439.5万円
●化学製品製造オペレーター:485.8万円
●半導体製品製造設備オペレーター:408.5万円
日本人の年収の中央値は約399万円といわれており、スキルや経験値にも左右されますが、マシンオペレーター比較的高水準が望める仕事です。
>>【徹底解説】工場の仕事を知ろう!仕事内容・年収・現場の声などをご紹介
マシンオペレーターの将来性
生活必需品関連などを筆頭に、製造業には景気変動などの外部要因の影響を受けにくく、常に需要がある安定性の高い分野もあります。
また、AIなどを活用した産業用ロボットの普及が進んでも、人間によるティーチングなどの指示が必要です。「AIやロボットに仕事を奪われる」といったことは現状では考えにくく、熟練の技術は今後も引き続き高いニーズが予想されます。
こうした理由から、マシンオペレーターは将来にわたって需要があることが見込まれています。
マシンオペレーターに就職・転職する方法
ここまでマシンオペレーターの仕事についてみてきましたが、就職・転職したい場合のポイントについて紹介していきます。
未経験者も歓迎する求人が豊富
マシンオペレーターは人材不足という状況もあり、未経験者を歓迎する職場も多く、特別な資格を必要としない求人が中心です。
ただし、NC工作機械やマシニングセンタなど、プログラミングを必要とする機械のオペレーターは、プログラミングの知識があると有利に働きます。
マシンオペレーターの志望動機で伝えたいこと
マシンオペレーターの志望動機は、「なぜ、マシンオペレーターの仕事に就きたいのか」「なぜ、応募先企業に入社したいのか」という2つの点を盛り込むのがポイントです。志望動機をまとめる際の準備として、ホームページなどで応募先企業について確認しておきましょう。
<マシンオペレーターの仕事に就きたい理由の例>
●プラモデルづくりが好きでモノづくりに関わる仕事がしたい
●パソコンを自作するのが趣味で、モノづくりに興味がある
●工業高校の機械科で学んだことを活かしたいと思った
●以前、工場でライン作業に携わった経験があり、機械を操作するマシンオペレーターに憧れていた
<応募先企業に入社したい理由の例>
●応募先企業の車が好きなため、自動車工場の仕事に興味を持った
●半導体に興味があり、業界でトップクラスのシェアを持っていることに惹かれた
●企業理念の○○という点に共感した