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2021/05/17

ブルーカラーとは?ホワイトカラーとの職種の違い・年収・将来性を比較

知っ得!

ブルーカラーとはホワイトカラーとともに職業を分類する言葉です。その歴史は長く、1800年代の中頃にヨーロッパやアメリカで使われるようになりました。現在でも、仕事関連の記事などで見かけることがあるほか、「底辺」「負け組」などと心無い揶揄が向けられることがありますが、それは明確に誤りです。ブルーカラーとはどんな仕事を指すのか、年収や業界・仕事の特徴、魅力や大変なところなどとあわせて解説します。

ブルーカラーとは?どんな職種がある?

ブルーカラーとは、製造業、建設業などの生産現場で、生産工程や現場作業に従事する労働者を指します。もともと肉体労働に従事する方の作業服や制服が青系であったことから、英語の「青い襟(blue collar)」が語源となって呼ばれるようになりました。

 

ブルーカラーの仕事には、大きく分けると作業系と技能系の2つがあります。工場内での仕事で言えば、部品の組み立てなどのライン作業を担当する方は作業系、溶接や旋盤などの技能・技術が必要な仕事に携わる方は技能系ということになります。

 

以下では、ブルーカラーと呼ばれる仕事について詳しくご紹介します。

 

製造業

製造業のなかでもブルーカラーと呼ばれるのは、組立作業員、溶接工、旋盤工などです。

 

組立作業員の主な仕事内容は、部品を組み立てること。より具体的な作業内容は扱う製品によって異なり、たとえば電子機器を扱う場合は組み立て作業にプラスして、製品にシールを貼り付けたり外観に問題がないかをチェックしたりします。プラスチック製品を扱う場合は、組み立て作業のほか検査や型取りを行います。

 

溶接工の仕事内容は、材料を加熱・加圧して接合することです。扱うアイテムの種類は幅広く、たとえば自動車の部品や金属アクセサリー、時計、家具などがあります。溶接工として仕事を行うには資格が必要になるため、あらかじめ取得しなければなりません。

 

旋盤工の仕事内容は、旋盤と呼ばれる機械を使って金属素材に穴を開けたり削ったりすること。使用する旋盤によって仕事内容はさらに細分化されるため、「作業に応じて必要なスキルは異なる」ということを念頭に置いておきましょう。

 

>>【関連記事】製造業とはどんな仕事?具体的な仕事内容や知られざる魅力に迫る

 

建設業

建設業には、建築作業員、土木作業員、塗装工などがあります。

 

建築作業員の仕事内容は、マンションやビルといった建物を建築することです。このほか、基礎工事や掘削を行うこともあります。

 

土木作業員の仕事内容は、道路や橋、ダムの工事を行うこと。それぞれの現場には専門家がおり、指示に従って工事を進めていきます。

 

塗装工の仕事内容は、建物や素材に塗装を施していくことです。塗料によって特徴や効果は異なるので、必要に応じて使い分けなくてはなりません。そのため、塗装工の仕事に着手するには基本的な技術にくわえて、塗料に関する知識も必要になります。

 

農林水産業

農林水産業には、農業就業者、林業就業者、漁業就業者などがあります。農業・林業・漁業はすべて人の手を介して行う必要があり、さらには肉体労働になるのでブルーカラーの仕事に分類されます。

 

鉱業

鉱業と一言でいっても、その仕事内容はさまざま。なかでもブルーカラーに該当するのは、貴金属や石灰などの資源を採掘する仕事と言われています。採掘の際には機械を使用することもあるため、どのような資格が必要になるのかあらかじめ確認しておくことが大切です。

 

運輸業

運送業には、運搬スタッフ、配達ドライバーなどの職種があります。運搬スタッフの主な仕事内容は荷物を運搬することです。そして配達ドライバーは、集荷、荷積み・荷下ろしのほか、小型・中型・大型トラックを運転して荷物を宅配することが主な仕事内容となっています。

 

サービス業

サービス業には、自動車整備工、修理工などの職種があります。自動車整備工の仕事内容は、自動車の点検や整備、修理などであり、これらに着手するには国家資格の取得が必要になります。修理工の仕事内容は、その名のとおり壊れた機械の修理を行うことです。車両やインフラの修理まで幅広く行うため、専門性が求められます。

ブルーカラーと比較対象となるホワイトカラーとは?

職業を分類する言葉は「ブルーカラー」だけではありません。比較対象となるものに「ホワイトカラー」があります。

 

ホワイトカラーとは

ホワイトカラーとは、スーツを着用しオフィス内で主に事務作業に従事する労働者を指します。ブルーカラーとは反対に、ワイシャツの襟が白いことから「ホワイトカラー」と呼ばれるようになったと言われています。

 

ホワイトカラーの業界・業種

ホワイトカラーの業界には、精神的・技術的な部分が肝になるという特徴があります。具体的には、たとえば「IT」「医療」があげられ、業種に関しては「研究職」や「技術職」などが該当します。このほか、事務的・販売的な仕事もホワイトカラーに含まれます。

 

ホワイトカラーの仕事例

先述したように、ホワイトカラーの業界には「医療」があります。そのなかでも、高度な知識・技術が不可欠な「医師(臨床医)」として働く場合は、手術を行うだけでなく、最先端の医療について研究したり、メディア記事の監修やヘルスケアアプリの開発に携わったりすることがあります。

ITに関しては、事務職やプログラマーをはじめとする「デスクワークがメインの業務に従事する労働者」がホワイトカラーに当てはまります。たとえば事務職として働く場合は、会社の利益のデータ化・管理が主な仕事です。簿記や税法に関する知識のほか、表計算ソフトをある程度扱えるスキルが必要になります。

 

転職はブルーカラーのほうがしやすい傾向がある

ホワイトカラーの仕事は、今いる社内でしか評価されないことがほとんどです。言い換えれば、社外(ほかの会社)では評価されなかったり、通用しなかったりすることがあるということ。そのため、ホワイトカラーの転職はスムーズに進まないことがあります。

 

その一方で、ブルーカラーの仕事は社外(ほかの会社)でも評価されやすいと言われています。ブルーカラーならではの知識・技術は、社外(ほかの会社)でも重宝されることが多いのです。そのため、どちらかというとブルーカラーのほうが転職しやすいと考えられています。

ブルーカラーの年収は?ホワイトカラーと比べてどうなのか?

一般的にホワイトカラーのほうが高給だと認識されていますが、そうとも限りません。大企業の高卒初任給に限るとブルーカラーのほうが高いという調査もありますし、資格や技術、経験を評価されて非常に高い年収を得ている人も少なくありません。

 

厚生労働省が公開している「令和元年分 民間給与実態統計調査」によると、ブルーカラーと呼ばれる人が多く働くと考えられる「製造業」「建設業」「運輸・郵便業」の平均賃金(年収)は以下のとおりです。

産業 平均賃金(年収)
製造業 513万円
建設業 491万円
運輸・郵便業 436万円

 

一方、ホワイトカラーの「医療・福祉」「情報通信業」「学術研究、専門・技術サービス業」の平均賃金は以下のとおりです。

産業 平均賃金(年収)
医療・福祉 401万円
情報通信業 599万円
学術研究、専門・技術サービス業 518万円

 

こうして比較してみると、ブルーカラーよりもホワイトカラーのほうが高めではありますが、そこまで大きな差はないと言えます。

 

初任給

厚生労働省の「平成 30 年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」によると、ブルーカラーとホワイトカラー、それぞれの高校卒の初任給は以下のようになっています。

ブルーカラー   ホワイトカラー  
産業 初任給 産業 初任給
製造業 約16万円 医療・福祉 約15万円
建設業 約17万円 情報通信業 約16万円
運輸・郵便業 約16万円 学術研究、専門・技術サービス業 約16万円

 

高校卒の初任給に関しては、ホワイトカラーに比べてブルーカラーのほうが高い傾向にあります。

 

労働環境

ブルーカラーの労働環境は「3K」で表されることが多く、これは「きつい」「危険」「汚い」の頭文字を取ったものです。ブルーカラーは肉体労働がほとんどのため、現にきついと感じる方は少なくありません。また、機械を操作したり大きな荷物を運んだりすることもあり、危険が伴います。くわえて、現場で作業することが多く汚れやすいことから、ブルーカラーの仕事は「3K」と言われるようになったのです。

とはいえ、すべてのブルーカラーの仕事が該当するわけではありませんし、昨今は改善されつつあります。そのため、必ずしも3Kを感じるとは言い切れません。

 

一方、ホワイトカラーはデスクワークが主になるため、身体的なダメージにつながるような労働災害に巻き込まれることはほとんどありません。ただし、仕事内容や量によっては精神的なダメージを受けることがあります。最悪の場合、精神疾患をはじめとする病気につながる恐れがあるため、ホワイトカラーの仕事に従事する際は、仕事内容・量に十分注意することが大切です。

 

アメリカではブルーカラーを選ぶ方が増えている?

従来のアメリカでは、一般企業へ就職したり大学へ進学したりするのがもっともベストな選択肢とされていました。しかし昨今は、自らブルーカラーの仕事を選ぶ方が増えています。

この背景には、主に「大学の学費が高額なこと」が大きく関係しています。「高い費用を支払ってまで大学に行く必要がない」と考える方が増えたことで、高収入が期待できるブルーカラーの仕事が人気を集めるようになったのです。

 

このほか、「ホワイトカラーのマイナスイメージ」もブルーカラーの仕事に注目が集まった理由のひとつです。ホワイトカラーの仕事では残業をするケースが多く、さらに責任のある立場になっていくに連れて仕事が増えて複雑化しやすくなります。その一方でブルーカラーは残業が少なく、かつ仕事内容も明確なため、プライベートとメリハリをつけやすくなっています。こうした点から、アメリカではブルーカラーを選ぶ方が増えてきています。

ブルーカラーの仕事の魅力と大変なところは?

ブルーカラーの仕事の魅力は、未経験者でも問題なく始められることです。特に作業系の仕事は誰でもできるような単純作業から仕事を覚えていくことができます。学歴も関係ありません。

 

たとえば製造工場の仕事なら、最初はベルトコンベアで流れてくるパーツなどを組み立てたり加工したりする「ライン作業」から任されることが多いでしょう。そしてその作業に慣れると、次は別の作業や工程を任されるようになります。

 

1人で複数の作業・工程をこなせるようになると、そのような作業者は「多能工」と呼ばれます。多能工になれば給与も上がっていく傾向があります。さらにやる気があれば、資格を取るなどして技能系の仕事に挑戦することも可能です。このように、少しずつ仕事の幅を広げていけるのもブルーカラーの仕事の面白いところです。

 

一方、大変と言えるのは、ホワイトカラーに比べると体力的にきつい面があるところでしょう。最近は労働安全衛生法など労働者を守る法律が整備されてきたので、過酷な肉体労働はほとんどなくなっていますが、体を動かす作業が基本であることは変わらないためつらいと感じる方もいます。

 

では、実際にブルーカラーの仕事に従事している方は、どのような魅力・大変さを感じているのでしょうか? 以下にて、先輩スタッフの声をご紹介します。

 

2012年入社 鴨森沢 怜 自動車部品の供給業務】

 

仕事の内容は、「受け入れ」と言っていろいろな工程に部品を供給する仕事をしています。構内を移動する三輪の乗り物に、部品を載せた台車を繋げて、部品を供給しつつ空箱を回収して戻ってくるという感じですね。コースは全部で7つあり、それぞれが担当のコースを回っています。部品一つ一つに決まった供給場所があるため、別の場所に供給してしまうと「誤品」をその後のライン作業で組み付けてしまうことになるので、間違わないよう気をつけています。時間内にコースを周りきるのは大変でもありますが、やりがいにもなりますね。

 

引用:社員インタビュー 鴨森沢 怜|日研トータルソーシング株式会社

 

【2017年入社 海老原 涼太 産業用機械の組立】

 

今の仕事内容はエンジンのインベントマニホールドという部品のボルトを締める作業だったり、あとは、インジェクションパイプというパイプを仮付けする作業だったりが主です。

工場は単純作業をずっと繰り返していてるイメージで、自分には絶対に合わない仕事だと思っていました。でもいざやってみると、日に日に出来ることが増えていくことがとても楽しく、やりがいがある仕事でした。

今はどんどん仕事を任せてもらえるようになって、充実していますよ。

引用:社員インタビュー 海老原 涼太|日研トータルソーシング株式会社

 

ブルーカラーの仕事に従事している先輩スタッフの声はこちらから

ブルーカラーの仕事に向いている人は?

ブルーカラーは体力勝負というイメージがありますが、実は現場で最も必要とされるのは体力ではありません。ブルーカラーの仕事に向いているのは、与えられた作業を真面目にコツコツとこなせる人です。作業系でも技能系でも、集中力や、ある程度の我慢強さが求められます。

ただし、数時間立ちっぱなしということもあるので必要最低限の体力は必要です。

 

また、ブルーカラーは「黙々と決められた作業だけをこなしていればよい」、というわけでもありません。仕事によっては、言われたことをきちんと理解して実行に移す、チームで動くときはしっかりと連携を取りながら作業を進めていく、といった意味でのコミュニケーション能力も必要です。

 

まとめると、人の話をきちんと聞き、疑問点は聞き直すなどして理解し、指示された内容を根気よく責任を持ってこなしていくようなタイプの人がブルーカラーの仕事に向いています。

ブルーカラーの将来性は?

ブルーカラーと言えば、かつては肉体労働ばかりで、屋外での作業や高所での作業など、いわゆる「3K(きつい・汚い・危険)」の仕事の代名詞でした。今でもそのイメージは強いかもしれません。

 

しかし現在は、かなり事情が変わってきています。

ブルーカラーの仕事の中でも特に製造業は、IoT(モノのインターネット)とAI(人工知能)の導入によって、工場の自動化が進んできており、これを「第四次産業革命」と呼ぶこともあります。

IoTとは機械や設備がインターネットにつながることで、これにより機械の管理や操作を安全な場所で行うことができるようになりました。AIの発展は、機械が自ら状態を管理して異常を知らせるほか、流れてくる製品の状態を感知して作業の微調整をしてくれます。

機械が活躍することで、人間の作業員は危険な作業やきつい作業をする必要がなくなったのです。

 

では3Kの仕事を機械がやってくれる代わりに、人間は何をするのでしょうか。人間は機械を管理したり操作したり、またはメンテナンスをしたり、出来上がった製品を検査したりといった安全かつ機械では代わることができない作業を行っています。こうした機械が代替しにくい作業は、今後も工場の自動化が進むほど重要になっていくでしょう。

 

よくAIの発展によって人間の仕事が奪われる、と言われることがあります。しかし、その傾向は銀行員などのホワイトカラーのほうがずっと深刻で、ブルカラーはこれからも仕事がなくなることはなく、むしろ機械やAIが発展するほど求められる仕事が増える、将来が明るい職業と言えるでしょう。

派遣社員や期間工でも働ける?

ブルーカラーの仕事では、派遣社員や期間工(期間従業員)も数多く活躍しています。

 

派遣社員の場合は派遣会社と雇用契約を結び、派遣先の企業で働くのが一般的です。派遣社員でも、任される仕事の内容は正社員と基本的に変わりはありません。派遣社員として働くメリットは勤務期間、勤務時間、勤務地などが選べることです。工場内の作業員として働くとしたら、一つの企業にこだわらなくても、複数の企業を選択肢に入れて仕事を選べます。建設業や運輸業でも同様です。

 

期間工は工場などで働く、契約期間が決められている契約社員です。期間工も派遣会社に登録すると希望に合った企業を紹介してもらえますが、派遣社員と違って勤務先の企業とは直接、雇用契約を結びます。自動車工場ならその工場を経営する自動車メーカーと契約して働くということです。期間中は寮などに住んで働くスタイルがほとんどで、給与も高めです。

 

派遣社員も期間工も未経験でも始められ、正社員として登用される可能性もあります。

まとめ

ブルーカラーという用語は対象範囲が広く、定義も曖昧なところがありますが、この記事でおおよそのイメージはつかめていただけたのではないでしょうか。単に肉体労働というだけではなく、経験を積み、技能を身につけることで給与が上がり、将来性が開けていく仕事ということも覚えておきましょう。

 

監修/細原敏之

高分子材料を利用した自動車電装部品の設計、製造、生産技術(設備設計、レイアウト検討)及び品質保証業務などを歴任し、トヨタ自動車関連のティア1サプライヤーであるデンソー、アイシン精機及び三菱電機株などを主要顧客とした業務の責任者を担当。その後、タイ・バンコックでの工場建設の代表取締役、発電所などの金属ガスケットやシール材などの開発・マーケティング担当を経て独立。工場の品質管理、生産管理及び労務管理の業務や、ISO審査員及び経営コンサルティング業務を開始し、現在に至る。

 

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